保温用シームレスサポーターを後染めで黒色にしたいというお問い合わせを頂きました。
2016.09.24
今日は久しぶりにスッキリした秋晴れになりました。運動会シーズンでもありますし、マラソン大会なども全国で行われていることでしょう。明日9月25日はKOMATSU鉄人レースが行われます。記念すべき第35回大会とのこと。良い天気を期待しましょう。
ところで、本日は保温用シームレスサポーターを後染めで黒にできるのか、という思い合わせを頂きました。正直申し上げて弊社では後染めで保温用シームレスサポーターを染めたことはありません。即答できなかったので宿題とさせて頂きました。
保温用シームレスサポーターは糸とゴム(ポリウレタンまたは天然ゴム)を編み混んで作るのですが、色を希望された場合は色糸を事前に準備致します。
色糸は糸商さんが定番で持っているものから選択することもあれば、定番のない糸は別染めで特別に染めてもらうことが可能です。
一緒に編み込むゴムには通常カバーリング糸というものが巻いてあります。芯となるゴム(ポリウレタン)に糸を巻きつけてることで滑りを良くするのです。
ゴムに巻いた糸が白色で、編み糸が黒だったらどうなるでしょう。それは黒い生地から白色がのぞいて、格好悪い仕上がりになってしまいます。
ですから、この場合ゴムに巻いた糸が黒色のタイプを用いて、全部黒で作り綺麗に仕上げるのです。こうしたことから、カラー物は糸とゴムのカバーリングの両方に気を使います。
事前に色糸を採用するやり方はロットの問題が発生することがあります。1Kg単位で購入できる糸の場合は生産枚数を気にすることはありませんが、別途糸を染める場合、25Kgなどとボリュームが増します。
保温用シームレスサポーターはひざ用で1枚35g前後の重さですが、そのうち糸が25g程度だとすると、約1,000枚のサポーターが出来上がります。もし糸が2種類使われていた場合、もう一方の糸も25Kg染めたら、都合2,000枚の製品が出来上がります。
後染めの問合せがあったのは、毎回最低2,000枚編立することが難しいと判断したからだと思われます。リピートになれば発注数量は減少し、例えば足首だけ500枚欲しいとなる場面が想像できます。
でも糸が無い場合、2,000枚以上の編立が必要になってしまう・・・。
後染めとは、完成した白系保温用シームレスサポーターを染工所に持って行き、色を付けてもらうことを言っています。今回は黒への染めを希望されていますが、来週染工所に伺って相談したいと思っております。