保温用シームレスサポーターに使用する糸は、急に入手が不可能になることもあるのです。
2016.09.29
また台風が来ているようで天気が不安定です。近年は局所的な豪雨があったりと、過去に例のない災害の危険が迫っているという注意喚起がされるようになってきました。ひどくなりそうだと思われたら、早めに避難を心がけるようにしましょう。
ところで、保温用シームレスサポーターは糸とゴム(またはポリウレタン)で編み込まれていますが、近年は糸の安定した入手も難しくなってきた現実があります。
どういうことかと言うと、糸を使用する国内企業が少なくなってきているため、原糸メーカーにとっても経済ロットに達しない場合があるのでしょう。こうなると赤で生産するかどうかの判断になりますよね。生産中止と判断されると、それまでこの糸を使用していた繊維業者はたちまち窮します。
日本の繊維業は早くから海外へ生産拠点を移転していきました。縫製工場などは安い賃金を求めては、都度韓国から中国へ、そしてベトナム、インドネシア、バングラディッシュ等へと縫製現場を移動していきます。
こうした一連の流れの中で、他の繊維業も順次縮小を余儀なくされていきました。繊維業にとって糸がなければ仕事になりませんが、糸を作るメーカーは撤退こそすれ、増産などというのは炭素繊維などの特殊な糸だけ。
弊社で扱う糸も例外ではありません。ある日突然糸が入手困難になるリスクを抱えながら生産していると言っても過言ではありません。
新たな商品開発を行う際には、その糸調達が将来的にも安定入手可能かどうかを見極めながら、どの糸を活用すべきか議論を行います。
サポーターは一般的に雑貨扱いとなっていますので素材表示の義務はないのですが、ほとんどの商品には素材表示がなされています。糸の調達困難が判明した場合、パッケージ記載されている内容の変更が必要となり、各方面に多大なご迷惑をお掛けすることにもなるのです。
生産継続の依頼をするのですが弊社の力でどうすることもできず、結局のところ原糸メーカーの生産状況に従わざるを得ない結果になるのですが・・・。
こうしたリスクがある点は是非ご理解頂きたいと思います。