丸編み機で生産される筒状の生地を活用して、産業資材分野に参入できるか
2017.12.1
弊社は保温用シームレスサポーターを生産していますが、皆さんの中でお使いになったかたはいらっしゃいますか?
「保温用シームレスサポーター? 聞いたことない名前だな」という人もいるかもしれませんね。
でもサポーターという言葉は良く耳にしていますよね。多分この呼び名のほうがしっくりくるかもしれません。
一般の方がサポーターという名前で呼ぶものが、おそらく保温用シームレスサポーターだと思います。
写真のような商品をドラッグストアで見かけることがあります。手首といった小さな径のものから太もも用というちょっと大きめの径のものまで、ズラリと並んでいないでしょうか。
良く見かけるのは、写真のような白っぽいものかもしれませんが、近年では黒いサポーターも主流になっております。
保温用シームレスサポーターというのは、丸編み機という機械を使って作られるもので、筒状に編まれて行きます。するとどうなるかと言えば、丸なので縫い目がないものが出来上がります。
そこから縫い目(シーム)がない、シームレスサポーターとも呼ばれる所以です。もちろん筒状の上下に関しては、縫製しないとほどけてしまいますから、綺麗に縫製を行って完成させます。
このサポーターは当然のことながら、人用として使われることを前提として作っております。人の手首のサイズ径はどの程度だろうか、ひざの太さはどれぐらいか、ということを考えながら、それらを生産するに相応しい機械を選択し、ピッタリとフィットする製品に仕上げることがコツです。
このサポーターは糸を変えるといったこと、またはサポーターに付き物であるゴムを変えること、そういった変化で生地の風合いであるとか、厚みというものを変えることが可能です。
数ある糸の中から何を選び、どういう目的のために作るのか。そういったことを考えながら作っていくと、無限の拡がりがあると感じられませんか。
この可能性を産業資材の分野で需要がないだろうか、といつも考えています。まあ、考えたところで良いアイデアが浮かぶ訳ではないのですが。
実は繊維というのは意外なところで使用されたいることがあるのです。昔からある材料ですから、気が付かないだけで、しっかりとその役割を担っているのです。
そう言えばタイヤだって繊維が使用されているのは有名な話ですよね。私たちが普段目にするのがラバー(ゴム)部分だけかもしれませんが、その内側には芯となる繊維束がびっしりあるのです。
それから手近な所で言えば、プリンターなどにも使われていますが、気が付いていました? どこかと言うと、印刷された用紙が出てくる口です。よ~く見て下さい。
紙が送り出されてくる時、狭い口の上部に短いハケみたいなものが見えます、これが糸です。サンダーロンという糸だろうと思いますが、静電気を除去する大切な役割を担っているのです。たいした量ではないのですよ、まつ毛みたいな束がいくつか見られるはずです。
場合によっては精密機器の内部で使用されているという話も聞くことがあります。おそらく自動車のエンジンルーム内でも使用されているのではないでしょうか。
弊社は丸編み機を活用して、産業資材分野で活用ができるような製品をと思っているのです。
丸編み機でこんなものが作りたいとか、こんなものを探しているんだけれど作れないだろうか、といったご相談を投げかけて頂けたら、どんどんチャレンジしたいと思っています。
異業種の方からの問合せ大歓迎です。お待ちしています。