高齢者の転倒は思わぬ大けがのもとですから注意が必要です
2018.03.12
高齢者の転倒の話を良く耳にします。我が家の親も庭先の段差につまずいて転倒し、脚を骨折したのが4年ほど前だったでしょうか。家の中でも足元のカーペットがずれて、そのせいで足を滑らせて転倒したこともありました。
本人は注意を怠っているつもりは全くないのですが、庭先ならば段差がない方が良かったでしょうし、室内カーペットで言えば、ずれないように固定されていれば良かったのでしょう。
両方とも、当人よりも周りの家族が注意を払っていれば事故は防ぐことができたのかもしれません。
昨日、外出先で高齢者が転倒するところを間近で見ました。この方を一緒に向かい合って立ち話をしていました。何事もなく普通に立っていたようだったのですが、ふと身体が揺れたと思った瞬間、バランスが崩れたのでしょうか、片足が一歩ほんの少しだけ動いたのを見たのですが、踏ん張ることができずにもう片足が動いたのです。
すると、私が支える間もなくあっと言う間に2~3歩横歩きのような状態になったところで、真横にひざから崩れ落ち、転倒してしまわれたのです。向かい合っていたので、手前に倒れたら支えることも可能だったのですが、横に倒れるところを瞬時に手を差し伸べることが出来ませんでした。
幸いにも、打撲だけで済んだようだったので、事なきを得たのですが、身近にいながら何もできずに申し訳ない気持ちです。
転倒の直前、強い風が吹いたので、身体を回して風を避けたような仕草をした様子でしたから、それに伴ってバランスを崩して転倒したのかもしれません。
改めて判ったことは、足腰がしっかりしている者であれば、ふらついても脚を踏ん張って上体を支えることは何でもないことなのです。しかしながら、身体全体の筋力が衰えてきた高齢者にとって、バランスを保ちながら自らの身体を瞬時に支えるという行動は、難しいことなのです。
私の目の前で転倒した方の地面は、まっ平らのアスファルトでした。つまずくような段差や凹凸は一切ない、きれいなものだったのです。履いていたのは靴であり、靴底はこれまた平らなものです。腰は曲がっていましたので、バランスを取りにくいのは確かだったでしょう。杖のような支えは持っていませんでした。自らの脚で歩くことが出来る方でしたから。
世の中では転倒によるケガをきっかけに、寝たきりになる事例が数多く報告されています。インターネットで「高齢者の転倒」というキーワードで検索すると、どんなケースで転倒したのか、どうすれば転倒を防ぐことが出来るかといったアイデアが紹介されているページを閲覧できます。
こうした紹介例を参考にしながら、身近な人の転倒防止の一助にしては如何でしょうか。私の目の前で起こった出来事は、私が想像していたよりも簡単に起こり得ることを改めて認識させるものでした。
弊社には転倒のケガから守るためのサポーター製作の相談も数多くあります。それだけ大きな問題であるということでしょう。転倒防止、転倒予防など、色々な観点から検討を重ね、転倒から寝たきりになることがないように、私たちも知恵を出しながら、より良いサポーターを開発していきたいと思います。