機能性繊維を使用した保温用シームレスサポーターの依頼が続いています
2019.05.8
保温用シームレスサポーターって何?
そう思われる方も多いかもしれませんが、ドラッグストアで販売されている色系のニット製サポーターだと言えばお判りになるでしょうか。1枚500~1,000円くらいで販売されており、各メーカー様から「ひざ用」「もも用」「手首用」など、各部位が出ています。
サポーターと言っても色んな種類がありますが、最も廉価版なものと言えるでしょう。発売から30~40年となるロングセラー商品で、お年寄りの方には特に馴染み深い商品かもしれません。以前なら接骨院や整骨院で購入する人が多かったのでしょうが、昨今は専らドラッグストアで購入するケースが多いようです。
昔は薬局が少なかったですから接骨院で買ったのでしょうが、今はドラッグストアが至るところにありますから、簡単に購入できる環境にありますね。会社のある津幡町内だけでも5店舗もあります。僅か人口4万人弱の小さな町ですら。
さて機能性繊維を使用した保温用シームレスサポーターの案件ですが、数件の依頼が来ているのです。一般的な普通の糸を使った保温用シームレスサポーターでは、他社との差別化が難しく、勢い価格勝負になってしまう弱点があります。しかし糸そのものに特徴的な機能を持たせたサポーターであれば、価格競争に巻き込まれることなく、独自の切り口で商品PRが可能となります。
ある会社は遠赤効果が期待できる糸を使用した保温用シームレスサポーターの開発依頼です。色は最近特に人気の黒色が希望とのこと。最近の案件で白系はほとんど聞かれませんね。おそらく白は病院やケガのイメージを抱かせるので、気軽に保温や予防で使用する時は、黒色が無難だと判断しているようです。
この遠赤効果のある糸はとても高い評価を得ているもので、製品化した暁にはかなり売行きが見込めそうです。おそらく販売価格は糸値が高いこともあって、高めな設定になることが予想されます。機能性繊維はやはり定番の通常糸から比較すれば倍以上の値段がするものです。
さて、もう一件の依頼もやはり糸色が黒色になっています。男女ともに販売することを想定しているのだと思いますが、最近は女性にも黒色は人気です。一昔前はベージュ色を指定する場合もあったようですが、昨今の女性から見てベージュ色は婆臭い色との認識が浸透していると思われます。
こちらの糸は鉱石を練り込んだタイプの糸としてご紹介を受けております。保温力がアップする効果が期待できるもので、こちらも販売されれば販売数がかなり見込めます。特徴として糸の風合いがとても良く、ふんわりとした感触で、肌触りが大変良いと思います。女性をターゲットにしているのかもしれません。ふんわりした感触から、とても保温力が期待できる商品になりそうです。
保温用シームレスサポーターは、各社見た目に大きな違いがなく、差別化が難しい商品になって来ました。PB商品のシームレスサポーターも売られ、どうしても価格差で勝負せざるを得ない状況が見てとれます。
紹介した2件はドラッグストアのような大手流通を使用せず、価格競争に巻き込まれにくい独自の販路をお持ちで、しっかりと商品の機能性をアピールし、適正な価格で販売することで、お客様をがっちりつかんでいることが特徴です。
良い糸を活用して風合いや機能を高め、価格競争に巻き込まれることなく、十分に商品の良さを理解してもらい購入に繋げる。こうした高価格帯の製品の方が、購入した側も満足感が高いということでしょうか。
いずれにしましても、高機能繊維を使用した黒系のサポーターという共通項があり、似た案件だなと思うのです。もうしばらくすると、皆さんの前に登場するかもしれません。