生地の強度を高める方法
2022.09.26
皆様いかがお過ごしでしょうか。最近は日中は過ごしやすい日が増え、夜になるとTシャツでは寒いくらいに気温が下がってきました。体調の変化にも気をつけましょう。
生地の強度を高める方法
お客様からのお悩みで、生地のパワーが弱いと相談があります。解決方法として、パワーの強い似類生地を探したり、特徴の違う生地同士を貼り合わせてみたり色々試行錯誤しますが、それでもあとちょっとパワーが足りない・・・。という時があります。そんな時はモビロンフィルムを使用します。
こちらが生地に熱接着した生地です。貼り付けられた部分の伸縮性はほぼなくなりますが、非常にパワーのある生地になります。伸縮性の違う生地に貼り付けると、それぞれ違うパワーの生地が出来上がります。また、部分的に貼り付ける場合でも、モビロンフィルムの優れた柔軟性を活かし、締め付け感を再現することができます。
モビロン®とは?
モビロン®とは、日清紡テキスタイル独自のポリマー技術により開発したポリウレタン製品です。この製品は日本で厳格に管理されており、安心・安全です。
モビロン®を使った身近な製品と言えば、「モビロンバンド」です。いわゆる「平ゴム」で100円ショップ等で100個くらい大量に入っているのを見たことがあると思います。女性ならヘアゴムとして使った経験のある方が多いのではないでしょうか。
今回このモビロン®をフィルム状にした「モビロンフィルム」を熱接着しパワーのある生地に仕上げました。モビロンフィルムとは、日清紡テキスタイルHPによると下記のものです。
熱可塑性ポリウレタンをTダイでフィルム状に成形した製品です。伸縮性、耐水性、耐久性、耐摩耗性に優れており、RoHS指令に適合しています。電子部品用途や医療・工業製品に適したフィルムなどを提供します。
https://www.nisshinbo-textile.co.jp/products/mobilon/elastomer.html
モビロンフィルムの特徴
ゴムの代替として使用されることもあるモビロンフィルム。このモビロンフィルムの特徴は、ゴムよりも薄くて軽いのに、ゴム同等の強度があります。耐熱性にも優れており、ゴムの様に溶ける事がありません。また、伸縮性、耐水性、耐久性、耐摩耗性に優れているのに、食品衛生法などの規格にも適合しており、非常に安全性のある製品となっております。また、ラテックスフリーなのでラテックスアレルギーの方でも使用いただけます。
※ラテックスアレルギー
天然ゴム(natural rubber latex)製品に接触することによって生じる接触部位および全身のじんましん、咳や喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒュー)などの呼吸器症状、アナフィラキシーショックなどの即時型アレルギー反応をラテックスアレルギーといいます。
https://allergyportal.jp/provision/latex-allergy/
色々な製品に使用される「モビロン®」
モビロンは、例えばスポーツウェアやカットソーなどに使用される平ゴム(コールゴム)の代わりとして、雨具やテントの縫製部分から水漏れを防ぐための目隠しとして、水着やバンドゥトップの肩紐として使用されることが多いです。