近年、世界的にペット需要が高まりペット関連の支出が増加傾向にあることはご存じでしょうか? ペットの頭数が人間の年間出生数を超えるという記事もありました。これまで山屋産業でもペット用のサポーターやオリジナル雑貨などの製造を多数手掛けてきましたが、最近はワンチャン・ネコちゃんなどに関連した問い合わせが増えてきています。
一般社団法人ペットフード協会の2021年統計によれば、犬新規飼育頭数は397,000頭、猫は489,000頭、合計886,000頭です。この数字はコロナ禍でも伸びている傾向にあるとのこと。一方でヒトの出生数はどうでしょうか。
厚生労働省は25日、2021年の出生数(速報値)が84万2,897人だったと発表した。20年と比較すると2万9786人(3.4%)減り、6年連続で過去最少を更新した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、婚姻数が減り妊娠を控える動きも強まった。死亡数は大幅に増えて戦後最多だった。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA251RA0V20C22A2000000/
これは2021年生まれのヒトが(新規飼育された)ペットの頭数に負けているとのことになります!信じられない人数ですね。コロナ禍で打撃を受けた出生数の少なさの一方で、コロナ禍にペットに癒しを求める人が多くなっていると言えます。
人によってペットを飼う理由は様々ですが、令和4年に行われたインターネット調査の結果では、各年代ともに犬を飼った理由は下記が多いようです。ペットを飼うことで心の癒し効が生まれストレス軽減につながりやすいことから、幸福度を高めてくれるのに非常に役立つのだと思います。
1位 日々の生活に癒しや安らぎがほしいと思ったから
2位 家族内のコミュニケーションを増やしたいと思ったから
3位 心の健康を維持・改善できると思ったから
一般社団法人ペットフード協会 令和5年 全国犬猫飼育実態調査
世界各地でペットを家族同然の存在として大切にされています。特に海外では、この傾向が顕著であり、バスや地下鉄に犬を連れて乗ることが許されている場所も少なくありません。またカフェやパブでは、犬が家族と一緒にリラックスした時間を過ごしている光景をよく目にします。
日本においても、このような風潮は徐々に浸透してきています。ペットを単なる動物としてではなく、家族の一員として扱う人々が増えているのです。実際にペットを連れて入れるホテルやカフェなどの施設が増えてきており、ペットとの共生を促進する動きが見られます。
このような変化が見られることは、社会がペットと人間が共に生きることをより受け入れやすい環境へと徐々に進化していっている証拠だと思います。この傾向はさらに強まり、ペットと人間が共に快適に暮らせる社会へと進んでいくのではないでしょうか。
家計におけるペット関連の支出状況の内訳を家計調査からみると、ペット・ペット用品(ペットフードは除く)への支出は2020年までは毎年増加しております。2020年の支出は前年と比べて2割ほど増加し、2021年はわずかに減少となりましたが、コロナ前と比べるために前々年比をみると12.4%と増加しています。また、ペットフードへの支出も緩やかに上昇傾向を示しています。
経済産業省 ペット産業の動向 -コロナ禍でも堅調なペット関連産業-
この結果から、ペットウェルネスに対する飼い主の意識は高くなっているように感じます。「ペットに似合う服を買ってあげよう」「夏に暑がりなペットに冷たいマットレスを買ってあげよう」と、家族の様に気を使ってあげるのでしょうか。
上のグラフは、米国のブルームバーグ誌に掲載されていた引用ですが、ペット産業は現在の3,200億ドルから2030年までに5,000億ドル近くにまで膨れ上がる見通しとなっています。理由の一つとして、治療や医薬品などの医療関連支出が大きく増加していくようです。人間同様にペットも長寿命化が進む傾向にあり、今後いろいろな食事療法や治療方法なども開発される見通しがあるようです。
犬、猫用だけに限らず、動物好きな中の人は他の動物用のサポーターも手掛けてみたいと考えています。日本で飼われているペットについて調べたところ、下記のようなグラフを見つけました。
飼っているペットの種類は1位「犬」、2位「猫」の王道に続いて、少数ではありますが、鳥、ハムスター、うさぎ、フェレットなどが続くようです。
そういえば近年だと小動物や爬虫類、レアな生き物をペットにする人も増えてきているようですね。実は中の人もカエルが好きで動画サイトでカエルの動画を見ています。さすがに昆虫類のサポーターは作れないと思いますが、例えばカエルなら温度管理が必要になってくると思うので、温度調節の出来るジェルパックを入れたシート(クッション?)など作れるのかもしれません。
ウェルネス総合研究所がペットのウェルビーイングを考えるというレポートを公開しています。海外では当たり前の考え方となっている考え方で、動物の本来の姿を知ると動物の幸せがわかるという「動物行動学」について解説されています。この考え方は動物園などでも取り入れられているようです。
例えば、飼い犬がものを噛んだり、自分の足を舐めたり、すぐ吠えるなどのサインが何を意味しているのか、改めて理解して、正しく関わっていってあげるのが大切ですね。
昔は老犬になると散歩に行きたがらなくなり、家の周りでずっと座っていると聞くことがありました。今はさまざまなサービスが登場して、筋力低下した犬のリハビリなどをやっている施設もあるようですね。
ただし、老化による筋力低下だけが原因の場合もありますが、骨や関節などに衰えが見られる場合にはサポーターなどの補助が必要になってくるケースも今後増えていくのではないでしょうか。
日本だけに限らずペット医療の技術が進歩すれば、長寿命化となり、今後もさまざまなペット関連商品の需要が伸びてくると思います。
山屋産業では、これまでにワンチャン・ネコちゃん用のサポーターをOEM製造してきた実績がございます。ヒトのスポーツ用、医療用サポーターの数多くの形状をデザイン・製造してきた経験を活かし、ペット用でも様々な部位のサポーターのデザイン加工をしてきました。
もしペット業界、動物病院関係の方で、ペットケア商品のOEM・ODMをお考えの方がいらっしゃいましたら是非ご相談ください。
今後、日本でも動物愛護に対する扱いなどが欧米レベルに高まってくれば、よりこのような需要は高まると考えています。山屋産業ではペットウェルネスが向上する商品をどんどん世に送り出したいと思っております!